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取引信用保険
企業の貸し倒れリスクを保全する「取引信用保険」って何だ!
最近、この商品についての企業さん側からの問い合わせが非常に増えてきました。景気低迷のなかで取引先企業の突然死に直面する機会が増え、売掛債権の保全の手段を検討されている企業が増えてきているためでしょう。
取引信用保険(Credit Insurance)は特殊な保険
「取引信用保険」はほとんどの損保会社が持っています
しかしながら 一般の企業保険とは趣が相当異なり、保険会社のほうが強気ですので、入りたいんだったら検討してあげてもいいよといったイメージです。この取引信用保険を取り扱う代理店にはかなりの知識が必要で、しかも継続的でこまめな保全が望まれます。さらには、契約までのコンサルティングも含め対応には結構時間がとられます。
取引信用保険の仕組み
取引信用保険は、ずばり、売掛債権の貸し倒れリスクをヘッジする商品です。
取引先が売掛債権の回収前に倒産した、支払が滞っている等の場合に、保険会社からその一部が補填されるというものです。
取引信用保険の対象は、全取引先の契約を包括的に行われるのが基本です。また、単発的な取引先についてはカバーされません。

外資系の取引信用保険会社では、取引先の上位20社など特定の条件に基づいた契約も取り扱われています。上位20社とかじゃなくて、もっと対象企業を特定したいというときにはこの商品ではなく、「ファクタリング」を活用することとなります。(ファクタリングについては別項で解説)
取引信用保険を活用する企業側のメリット
■貸し倒れ損害に対する保全ができる。→ただし、全額の保全はムリだし潰れそうな会社との取引については契約から個別に除外される。

■アラーム機能が使える。→ 個々の取引先ごとに補償割合が設定されるので、取引先の信用状況を把握することができるほか、その信用情報に変化があったときには保険会社が教えてくれる。
保険金が支払われるケース事例
・取引先の倒産(民事再生・破産等の申し立て、2回目の不渡り)
・取引先が一定期間経過後も債務を履行せず、履行の見込がない場合
契約の期間
保険期間は1年未満が一般的。
支払われる保険金の額
個別取引先ごとに上限が設定され、さらに総支払限度額が設定されます。
支払われる保険金は損害額から一定の率(契約時に取引先ごとに設定)が削減されて支払われます(縮小填補割合)。
包括とは言いながらも、一部リスクの大きな取引先については免責とされる場合があります。
保険料の設定
保険料は業種・取引先の状態など総合的に判断して設定されます。
対象企業の危険度合いが急激に著しく高くなったときには、一定の留保期間ののち支払限度額の変更があり得ます。
保険料の目安は、売上高×0.1%〜0.2%程度 (ただし、売掛金の回収サイトや業種によって異なります。)
保険会社に見積もり依頼を出そう
取引信用保険は「保険会社が立場が上」の商品です。入らせていただけますか?ってな感じでまずは保険会社にお伺いを立てなくてはなりません。しかも見積もりすら出してもらえず「門前払い」の可能性もあります。
保険会社によってハードルは異なりますが、低いところでも

「東京商工リサーチ」「帝国データバンク」などの評点:55点以上
・年間売上高:20億以上
・取引先企業:20社以上


これ以下は見積もり依頼すら「門前払い」です。
このハードルは外資系損保会社の場合で、内国損保のハードルはもっともっと高く、年間売上高50億以上、評点60点以上、取引先数50社以上など様々です。また業種によっても引き受け条件が異なります。他の保険契約の兼ね合いで、この条件に満たしていなくとも引き受けてくれるケースもあります。

条件が満たされていて見積もり依頼を受けてくれると、保険会社はその企業の全取引先あるいは上位数十社の信用情報・決算書類などを調査します。そのため保険会社には調査費用がかかるため、案件が発生するたびに各社に見積もり依頼していると確実に保険会社のほうから、窓口である代理店のあなたは嫌われます。経験則がものを言う部分でしょうが、あらかじめどの保険会社に依頼するのが適切なのか、代理店であるあなた自身が見極めたうえで的を絞って見積もり依頼を出すのがベストでしょう。
場合によっては、複数の損保会社に免責条件を変えて引き受けさせるというのも有りでしょう。
【じゃあ、中小企業は利用できないの?】
上記に該当しない企業だからといって、貸し倒れリスクを補償する方法は無いのかというとそうではありません。商社などが提供する「団体取引信用保険」とか中小企業総合事業団などの扱う「中小企業倒産防止共済」などがあります。

「団体取引信用保険」は業界団体などの構成員であれば利用することが可能ですし、「中小企業倒産防止共済」は最高3200万円(掛け金総額の10倍限度)まで貸付を受けることができるというものです。
【ファクタリングって何ぞや】
かつて新聞でも話題となった医療機関向けの「診療報酬債権ファクタリング」は、ご存知の方も多いでしょう。保険診療を行っている医療機関は患者さんから診療費用の一部を受け取り、残りは健康保険組合から保険点数に応じて約2ヵ月後に受け取ります。ところが、2ヶ月もお金が入るのを待っていられない医療機関は、その診療報酬を受け取る権利を第三者(ファイナンス会社やリース会社)に売却(譲渡)することで、即座に現金化できるというスキームがそれです。

売掛債権におけるファクタリングもこれと同じようなものです。売掛債権を第三者(ファイナンス会社やリース会社)に売却(譲渡)し早期に現金化する仕組みのものと、単に保証(全額はムリでその一定割合)のみをさせる仕組みのものがあります。ただし継続的に取引が行われている相手先の債権に限定されるほか、対象とする相手先企業を限定することはできまるものの1社だけはむりで最低でも10社とか20社とかを対象にする必要があります。しかも既に支払の遅延とかが起こっている取引先債権の引受などは行ってくれません。また、売却(譲渡)して早期に現金化したい場合の「ファクタリング」は手数料が高く、保証でいい場合は補償金額の10%未満となっているようです。
by 昭良坊主

取引信用保険
■ユーラヘルメス信用保険会社(仏)・・・単体での契約可能
■コファスジャパン信用保険会社(仏)・・・単体での契約可能
■三井住友海上・・・単体での契約可能
■東京海上・・・単体での契約可能
■損保ジャパン・・・単体での契約可能
■日本興亜損保:「シグナル機能付取引信用保険」
■明治損保:「取引信用保険」
・ 丸紅が独・アリアンツと取引信用保険を販売(アリアンツ:2000.11.15)

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